村長立候補者のあいさつ文例/例文

このたびの村長改選にあたりまして、革新系の無所属として立候補いたしました○○△△でございます。

今日の村政をみますと、長年保守系村長の施政が続き、そのご努力にもかかわらず、村の財政の累積赤字は増す一方で、まさに村政の危機といわねばなりません。

その赤字の内容を見ますと、村営事業の赤字がトップであります、しかも、その赤字の実体たるや、どうも村民のために費した赤字ではなく、結果においては一部土建業者の私腹をこやすことにもなっているのです。村民の尊い税金や、県、国庫からの補助金といった財源が、村民の利益に使用されないで、一部の特権階級のみを利する方面に流れたとすれば、これは黙視することのできない、重大事であります。

もちろん、はじめから一部の特権者のみをうるおすという目的であったわけではありますまいが、結果においてそのようになったことは、村政にどこか不備なところがあったからでありましょう。

元来、保守的政権の立場というものは、金持ちに寛大で貧乏人に俊烈であります。なぜなら為政者にとっては、金持ちをもっと金持ちにする政策のほうが貧乏人を救う政策よりやりやすいものです。金持ちがますます金持ちになって、その余恵的なもので貧乏人がうるおう、というのが実情でありましょう。金持ち中心の政策は、派手で見た目がよく、やりがいがあるように受けとられます。

こういう一般村民を忘れた村政のやり方が、累積赤字を現出したものと思われます。私は、どんな理由があるにせよ、これは歴代保守村長の、失政以外の何ものでもない、と断言せざるを得ないのであります。

真の村政は、一般庶民のために存在するものです。私はその信念のもとに、次の三つの基本政策を掲げるものでございます。

(1)専業農家の保護育成

(2)子吉川上流に多目的ダム建設の実現化

(3)赤字解消のための合理化

この三つの政策のうち、特に(2)(3)の項目につきましては、歴代の村長の悲願のようにすらなっていますが現在まで実現される段階になっておりません。特に多目的ダムの建設につきましては、ひとり村の負担だけでなしとげられるものでなく、県や国の補助をあおがないことには完成し得ないものでございます。

また、村営の事業のなかにも、県や国に当然肩がわりしてもらってよいものが、かなりあると思いますがその辺は、今後の交渉において行ない、村の発展につくす覚悟でございます。

村の皆さん、皆さんと同じ庶民の村長を、村の暮らしを良くするためにも選出してください。それがこの○○です。